あなたの「働くということ」は 若い世代に労働組合や連合の役割を直接伝えたいと、連合寄付講座が2005年にスタート。年々開設校が広がり、現在は全国19の大学で展開されているとのことです。大分大学でも経済学部の2・3年生を対象に実施されており、このたび機会あって登壇させていただきました。
「働くということと労働組合」を趣旨とし、この間対応されてきた先輩方々は鉄鋼労働運動を紐解きながらの講義でしたが、今回のお題は「ジェンダー平等」。テーマが変わると新たな準備も必要であり「なんで変えるん、苦手やわあ」と少し不満を抱きつつも、基幹労連本部の男女共同参画の資料を参考に大分労組としての活動事例なども交えながら、私たちの取り組みについて紹介することとしました。
当日は、資料による説明をベラベラと話したあと、事前に先生と設定したテーマによるグループディスカッションを行いました。テーマは2つ。「同じ企業で働き続けたいと思うか」「働き続けるための条件は何が必要か」です。ジェンダー平等に直結するテーマではないですが、産業・企業にとって重要な課題です。これから就活を迎える学生にとっても興味がわくでしょうし、突き詰めればジェンダーにもつながるものでもあります。
「同じ企業で働き続けたいと思うか」について、「そう思う」では「長く勤めることでスキルが高まる」「転職はデメリットもあり不安を感じる」や「モチベーションが保たれれば働き続ける」といった点をあげていました。雇用の流動化・転職の時代などと言われますが、「働き続けたい」と考える学生が比較的多かったことに少しホッとしたところです。
「そうは思はない」とする理由は「色々と経験したいから」「人脈を広げたいから」や「同じ仕事はマンネリ化し辛い」等があげられています。起業するためとの意見を持つ学生もいましたが、学生の皆さんの話を聞くなかで必ずしも転職ありきでもなく、「挑戦する気持ちを大切にしたい」「刺激ある時間を過ごしたい」と思えるかどうかが重要なんだなと感じたところです。
会社を変えずとも挑戦できることは沢山あるのです。それを知って自分で実感し、それがしっかり報われれば、「辞める選択肢」はぐっと低くなるはずです。
一方、2つ目のテーマ「働き続けるための条件は何が必要か」についても様々な意見があげられていましたが、まとめれば「働きやすさ」と「人間関係がどうか」を重要視する意見が多くを占めていたところです。
今年入社した新人の皆さんが、教育期間を終えこれから職場へ配属されていきます。どうぞ職場全員で暖かく迎え入れてください。先輩や上司の暖かい気持ちは新人にしっかり伝わります。そして「働くということは」について共に考えながら、前向きな職場風土を「いまどきの若い者」と一緒に育んでいきましょう。ご安全に!
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