無意識を意識してみる 先日、長女・次女と私とで久しぶりに外食にでかけました。料理が来るのを待っている際に右奥のテーブルに座るお母さんの姿が目に入ります。若いご夫婦は2、3歳くらいの男の子と赤ちゃんの4人家族。お父さんの横に男の子、お母さんは赤ちゃんを抱っこし寝かしつけています。
パッと見で私は「お母さんゆっくり食事できている?」「お父さん抱っこ代わってあげればいいのに、気が利かないなあ」と思ったのです。
バイアス。辞書を引けば「先入観」や「偏見」といった意味とされています。直感とか先入観に囚われ過ぎると非合理的な判断を下してしまう、そんな心理現象を指すこともあり、仕事の上でもよく用いられることがあります。
先ほどのご家族も、パッと見た様子だけで「お母さん大変だ」と思いましたが、実はお母さんは既に食事を終えていて、お父さんと抱っこを交代した後で、赤ちゃんをあやしていたのかもしれません。思い込むと視野が狭くなり実際は異なる歪みが生まれることもあるものです。
今年も多くの新入社員との出会いが待ってます。
新入社員は、社会的に言うところのZ世代。生まれたときからインターネット環境が整っており、デジタルネイティブ世代とも言われます。心身の基礎を昭和に育んだ私とは違い、多様な価値観に触れて育ってきたことから自ずと考え方も微妙に違いがあるものです。
出迎える側からからは、「コミュニケーションをどう取れば」とか「何を考えているのか分からない」などの悩みもよく耳にします。新入を心待ちにする一方で、「職場に馴染めていけるか」と不安も感じているのではないでしょうか。
Z世代といっても、私の子供と同じ年齢層。そう、家族と一緒と思えば問題なし。SNSの使い方とか教えてもらうと助かるし、飲食や服装とか色々と聞いていくと結構おもしろいもんです。メディアが報じる世代イメージに囚われ過ぎるのではなく、新入社員一人ひとりと向き合って会話していけば、お互いの関係はゆっくり築いていけるものと思います。
悩みは尽きませんが、そうした「困りごと」から新しいモノは生まれてくるのではないでしょうか。「先入観」や「偏見」はなかなか取り払えないものでもありまあすが、そうしたバイアスが働くことを意識する、たまに客観視してみることは、取るべき策を見つけていく一つのコツとも言えます。
4月は出会いの季節。人をつなぎ・育む、とっておきの季節です。笑顔で交わす会話から新年度をスタートしていきましょう。
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