「変わる・変える」ことに臨む一年に 新しい年を迎えました。組合員とそのご家族皆様にとって安全・健康な一年となりますようご祈念申し上げます。
さて、2024年を迎え、まずは本格的な取り組みがスタートするのは「AP24春季取り組み」です。昨年秋に中央委員の皆さんと取り巻く情勢について理解を深め、その後、職場の置かれた状況や組合員ニーズなど様々な声を伺ってきました。そのなかでは、働く上での困りごと・働きやすさを阻害していることや、人材不足や育成に関する課題など、いろいろな意見や要望があげられており、それだけ職場の関心と期待は高いものがあると受け止めたところです。
今回は2年サイクル運動における総合改善年度の取り組みです。まさに総合の字のごとく幅広い視点を持った検討が必要ですし、納得的な取り組みとなるよう組織活動も交渉対策も万全に進めていくことがなくてはなりません。
具体的な要求内容(方針案)は明らかになり次第、職場対話集会を開催し説明していくこととしますが、今回の春季取り組みは労働諸条件改善の「端緒」との位置付けにあるものと考えています。
端緒とは、物事の始まり、糸口、手がかりであり、自らの取り組みといった能動的な意味合いが強いものではないでしょうか。日本製鉄労連は「労働政策ビジョン」を策定しており、そのもとで臨む初のAP春季取り組みであり、とくにビジョンに掲げている「日鉄で良かった」との目標に向けて確実な一歩を踏み出していかなければなりません。
他方、この「日鉄で良かった」は、労働条件の改善のみでは不十分です。操業・整備の職場での仕事は汚れもするし、汗でびしょ濡れにもなります。けれど、それでも「鉄で働くことを選ぶ」「日鉄で良かった」となるには、そう思える会社・職場でなければなりません。
例えば、ゴミもなく整理整頓が行き届いた執務室、傘立てや自転車置き場なども整然とし、きちんと洗濯された作業服を着た方々が笑顔で挨拶を交わしている姿。それとは異なり、物が散らかり埃っている事務室、資料が置かれたままの会議室、色褪せた紙が貼られた掲示板、挨拶しても目は合わず、黙々とパソコンにむかう姿などなど、皆さんが選ぶ側ならどっちですか?
誰にもできるちょっとした「気配りや振る舞い」によって職場の雰囲気はガラッと変わるものです。こうした職場環境づくりに莫大なコストは必要ありません。そう、「日鉄で良かった」は私たち自身で創れるのであって、それが選ぶ側にも自然と伝わっていくのではないでしょうか。いま定着や採用は重要な経営課題となっていますが、こうした内側の取り組みを大切にしなければ真の解決にはつながっていかないものです。
アレやソレやと考えながら歩いていると散歩中のワンちゃんに吠えられてしまいました。「そう言うお前が難しい顔してんぞ!」とでも言いたいのでしょうか???
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