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APは日本創造する「壮大なプロジェクト」

 小学校の社会見学。皆さんはどこに行かれましたか?これを話すといつも笑われるのですが、見学先の一つに明野の社宅群がありました。進んでも進んでも現れてくる建物に、野山に暮らす純粋無垢な少年の口は空きっぱなし。バスの中から眺めるだけでしたが「すげえーー!」と感動したものです。
 縁あってその明野に住んで今春で38年。社宅が立ち並んでいた当時からすれば、戸建てやマンションが増えており、街並みもずいぶん変わってきています。ここ数年の物価高の影響もあってか、住宅の販売価格もかなり上がってきているようで、新聞折込チラシを見るたび思わず「高っ!」。
 この「価格」、少し変化を感じることが多くなりました。例えば、値引きは当たり前の家電量販店。今は「指定価格」なる表示がされていて値引きがない商品が増えています。「メーカーの意志が反映されない安売りは限界だ」「価値があるものを価値に見合った価格で売りたい」という表われです。行き過ぎた安売り競争は、採算がとれない→新しい商品開発ができない、と結果的には消費者にとってデメリットであり、産業・企業がダメになってしまうことは社会的にも影響が大きいものです。
 コスパが良いという感覚も、今は「安いから」だけでなく、古くなっても価格が下がらないなど「価値を重視」する意識が高まっており、とくに若い世代などで増えているようです。変容を遂げてきた明野も、それにふさわしい価値があるという証なのかもしれません。然は然り乍ら、できれば安く買いたいが本音。これから持ち家を考えている方のため息も聞こえてきそうです。

 さて、2月9日に要求書を提出したAP24春季取り組みは、3月に入りいよいよ「山場」を迎えますが、あらためて今回の春季取り組みは、それが持つ意味合いや役割はこれまでとは違い、極めて重要な位置付けにあります。
 その一つが「物価」です。長らく続いたデフレ・低成長から脱却するには、「物価も上がる・賃金もあがる」という意識に変わり、物価上昇を上回る賃上げを継続して行うことによって、わが国経済の好循環が真に実現されるものです。私たちが取り組むAP24は、こうした日本の力強い経済・豊かな暮らしを創造する「壮大なプロジェクト」に取り組んでいるとも言えます。
社会をけん引するとの気概をも持ちながら、あらためて今回の要求に込めた組合員の想いや職場の実態をもとに、成果と意義の大きい労使話し合いとなるよう全力で臨んでいく考えです。皆さんの更なる「団結」よろしくお願いします。


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